Netflixが、2030年までに時価総額1兆ドルと収益の倍増という2つの野心的な目標を掲げていることが、米紙ウォール・ストリート・ジャーナルの報道で明らかになりました。現在の時価総額は約479億ドルであり、わずか5年で倍以上に膨らませるこの目標は、AppleやMicrosoftなど一握りの巨大企業しか達成していない水準です。
この達成に向け、Netflixは売上高を現在の約100億ドルから倍増させることを柱に据えています。具体策としては以下のような手段が考えられています:
- サブスク会員数の拡大
- 広告事業の強化
- 新規市場の開拓(新興国など)
- ゲーム配信事業の再構築
- 定期的な価格改定(値上げ)
中でも最も即効性があるとされているのが価格の引き上げです。事実、Netflixは過去10年間にわたり、米国をはじめ日本でも段階的に料金を上げてきました。米国ではプレミアムプランが2015年の11.99ドルから2025年には24.99ドルと、約2倍に上昇。日本でも1450円だったプレミアムプランが、2024年には2290円まで値上げされています。
Netflixは加入者数においても、2024年末までに3億人、2029年には4億1000万人という成長目標を設定しています。しかしこれは現状から約1.4倍の増加に過ぎず、売上を単純に2倍にするには価格引き上げが不可欠と見られています。
一方で、Netflixがこれまで注力してきたゲーム分野は、2022年時点でプレイ率が1%未満と低迷。AAAゲームスタジオの閉鎖もあり、収益の主力になるには課題が多いのが現状です。
加えて、Netflixは外部経済要因も注視しています。2025年3月には幹部らが、米国経済の減速リスクについて言及する場面もありました。しかし、消費者が外食や映画館に出かけず、「家で過ごす時間」が増えることがストリーミング事業には追い風になるとする見方も根強いです。
これは、2020年以降のコロナ禍で証明された通りです。当時は巣ごもり需要が高まり、NetflixやDisney+を含む動画配信各社が急拡大しました。今後、仮にトランプ前大統領が掲げる高関税政策などが経済を冷やしたとしても、家庭内エンタメの重要性はさらに高まる可能性があります。
総じて、Netflixは価格調整と会員拡大、広告・新市場開拓を組み合わせて収益倍増を狙い、ストリーミング界の“1兆ドルクラブ”入りを目指す大勝負に出た形です。
他のストリーミングサービスと比較して、Netflixの戦略に強みや弱みがあると思いますか?



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