近年、マイクロソフトがXbox Game Passの各プランを最大50%値上げした直後、次世代Xbox本体の発売中止や、現行モデルの製造終了といった噂が飛び交い始めた。情報の出所は主に海外ゲーム掲示板NeoGAFに投稿された匿名リーカー「SneakersSO」によるもので、彼はかつてXboxの内部事情に詳しいという評価も一部で受けている。
彼の主張によれば、次世代Xboxは当初2026年に設計・製造を開始し、2027年に発売される予定だったが、その計画は「具体的」だった段階から「未定」、さらには「宙に浮いた状態」に置かれているとのこと。多くの要素が先送りされ、事実上プロジェクトが凍結された可能性が示唆されている。
また、噂の背景として、マイクロソフトが利益性の高いIP(たとえば Call of Duty、Minecraft、Forza Horizon 等)を中核に据え、ソフトウェアおよびクラウドゲーミングに注力する方向へ舵を切りつつあるという指摘がある。Game Passはクラウドサービス「Xboxプラットフォーム」への入口と位置づけられ、ハードウェア事業は縮小あるいは廃止される可能性も浮上している。
さらに、現行Xboxの流通面にも異変が囁かれている。複数の小売業者がXbox本体の取り扱いを停止したとする報告があり、在庫処分的に静かに生産終了へ移行しているのではないかという見方もある。特に米国のコストコがオンラインでのXbox販売を停止したという報道が、その根拠の一つとされている。
ただし、こうした一連の憶測に対して、マイクロソフト自身は明確に否定声明を出している。Windows Centralを通じた声明で、「次世代Xboxおよびその他デバイスの設計・開発・製造に引き続き積極的に投資する」と語り、ハード事業からの撤退は現時点では事実ではないと表明した。
また、同社は2025年6月にAMDと複数年契約を締結しており、これは次世代Xbox向けチップ設計を共同で進める意図を示したものと考えられている。
結論として、現在出回る「次世代Xbox発売中止」「現行機の製造終了」といった噂には根拠が弱く、マイクロソフト自身もそれらを否定している。ただし、価格政策の強化、クラウド重視戦略、ハードウェア事業の扱いに関する不透明感といった要素は、今後の展開を注視すべき材料と言える。
Xboxの豆知識
以下、Xboxにまつわるちょっとした豆知識をいくつかご紹介します:
- 名称の由来
「Xbox」は “Direct X Box”(DirectXを活用するプラットフォームの箱)から来ており、MicrosoftのグラフィックスAPIであるDirectXを前面に出したネーミングと言われています。 - 後方互換性の重視
Xboxは過去世代のゲームをプレイできる後方互換性を重視しており、Xbox Oneは初代Xbox・360タイトルをサポート、Xbox Series X/Sでもそれらを継承している例があります。 - クラウドとストリーミングの融合
Microsoftは「xCloud」と呼ばれるクラウドゲーム配信サービスを提供しており、これはスマートフォンやタブレット、PCなどでXboxタイトルをストリーミングで遊ぶ仕組みです。ハードウェアとサービスの垣根を越えた戦略の一環とされています。 - ゲームパスの拡張性
Xbox Game Passは「サブスクリプション型ゲーム定額サービス」であり、加入することで対象タイトルを追加費用なしでプレイできる仕組みです。多くの初日リリースタイトルも含まれることが魅力とされています。 - 多様なデバイス展開
従来の据置型ゲーム機だけでなく、将来的には携帯型Xbox(ハンドヘルドタイプ)やPC・クラウド端末など、複数形態での展開を視野に入れているとの報道もあります(ただし、2025年時点では未確定)。



コメント